大事なのは先生より仲間や友達

SMAS占星術スクール代表・太田理恵のシリーズ連載「私が占星術を仕事にできた5つの理由」ふたつ目は”大事なのは先生より友達や仲間”について。

▶︎シリーズ(1)「仕事にするなら好きなことを」はこちからから

私はこれまで「仲間・友達」については「際限なく!日本全国!いっぱいほしいな~!気の合う人、縁を感じた人とはどんどんつながっていきたい!」そんな調子でやってきました。ですが、自分が教えを請う相手、つまり「先生」という相手には、かなり絞り込みをかけてきた方じゃないかなと思っています。私の場合、占星術を教わった先生は一人だけで、あとは本とネットと実地でここまでやってきました。

ビジネスやSNSの発信なども含めると知識やノウハウを教えてくださった方はそれなりに人数が増えるものの、そういったことを教わる相手についても「先生」を探すというより、「仲間」や「友達」を探す感覚に近かったように思います。上下関係から発展しそうにない人よりも、教えてもらった先に一緒になにかできそうな人。いつか友達や仲間としてもお付き合いができそうな方にアプローチするような気持ちで、教わる相手を選んできました。つまり、「先生」を選ぶ際にも仲間・友達になれるか基準で選んできたところがあるということです。今振り返ってみても、これは自分の占い師のキャリアにおいて、とても良い基準だったなと感じています。


では、なぜ、占星術師として仕事をするのに、先生ではなく仲間・友達を選ぶことが大切なのか。その理由を3つに分けて整理していきましょう。

|先生がいなくても学べる時代

まず一つ目の理由ですが、シンプルに、先生から教えてもらえることのほとんどのことが、自分でも学べるようになったから、です。占星術の基本は本屋さんで本を買えば学べます。ネットは玉石混合ではあるものの、Youtubeには無料の占い講座がやまほどありますし、占星術についてかなり詳しく述べた数十ページにもわたるサイトも多く、世の中には情報が溢れています。だいたいのことは自力で調べられる世の中で、先生に教えてもらわないとできるようにならないことというのはごくごく限られているというのが現実です。先生に教えを請う必要がない、とまでは言いませんが、先生をたくさん用意する必要は正直ありません。自分がこうなりたいというゴールのために、自力では無理な範囲を確実にサポートできる先生がひとり見つかれば、それで十分です。

|憧れるべきは未来の自分

次に、「憧れ」は邪魔になる、をあげたいと思います。先生という存在は「憧れ」られたり「尊敬」される存在ですが、その結果、多くの生徒は、その先生という存在になんとかして近づこうとするようになります。これが実は悲劇の始まりです。というのも、かなりの努力を払って、先生のコピー的存在になれたとしても、誰かのコピーである以上、その人が一流になることはないからです。お客さんの気持ちを考えても、誰かのモノマネやコピーになろうとしている人に、真剣な人生の相談をする気にはなれません。つまり、売れません。売れたとしても一時的です。
だから、憧れる心や尊敬する心があるのは人として健全だし、それがエネルギーになるということもあるので、憧れること自体は全然OKなのですが、自分以外の誰かになろうとすることだけは絶対にやってはいけません。本当の本当に憧れるべきは、未来の自分です。今の自分が憧れるような未来の自分を想像できるようになることが大切です。そして、その未来の自分になるための努力をするべきなのです。

|仲間がいることで上がる成長スピード

最後に、占い師というのは、占いを仕事にしている人のこと言いますが、その内容はというと「学習」ではなく「活動」です。だから、占い師になってから一番必要になるのは「学習」相手の先生ではなく「活動」を共にする仲間なのだ、ということです。これは、ここ1年ほどSMAS占星術スクールの生徒の様子を見ていて確信したことですが、私と受講生が一対一でのみ関わっていた時代と、受講生同士の関わりが増えてきた今を比べると、圧倒的に今の方が受講生の活動量は多くなり、成長スピードも早まっています。仲間が増え、一緒に行動できる人数が増え、情報交換したり、教えあったり、相談したり、一緒に企画したりができるようになっていくうちに、一人一人の活動が前に進んでいくスピードはとても上がりました。
ここから言えることは、特に占い師として「活動」する段階にあっては、知識やノウハウを教えてくれる相手より、困ったことを相談できて、励ましあったり、アイデアを交換しあったりしながら、ともに進める仲間がいる人のほうが断然、躍動感をもって動いてけるということです。

私はこれからの時代、ますます、「先生」っていらなくなるのではと思っています。「先生」よりも、「仲間・友達」という横のつながりのほうが価値をもち、仲間・友達という横のつながりがしっかり築ける人こそが、これからの時代活躍するのではないかと。今が冥王星山羊座時代の終わりと冥王星水瓶座時代の始まりにあることをみても、そんな考えがしっくりきます。

ということで、私自身、今は先生という立場なのに、先生批判みたいな記事になってしまって、自分の首を絞めてしまっているような雰囲気に…?笑 でもここで書いたことが私の率直な思いですし、また私のやっていることとも矛盾はしないと思っています。
なぜかというと、私自身、受講生とは「先生と生徒」という関係性を超えて、横のつながり的な関係性を作っていきたいと考えているからです。もちろん、知識やノウハウの習得が大切である時期があること、そこで私のサービスが求められていることは承知しているのですが、その期間が終わったその先では、先生と生徒という堅苦しい枠組みを超えて、お互いの目指すものに至るまでの道のりを協力しあえる友人や仲間のような関係性になれたら素敵だなと考えているからです。


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